2023年の最低賃金の動き
• 最低賃金額は中央最低賃金審議会(厚労相の諮問機関)で、毎年7月初旬から議論が開始され、7月中旬ごろまでにはその年の最低賃金額の目安額が決定されます。(昨年2022年は8月初旬)
• 物価上昇が加速化している状況を考えると、7月開始の労使間議論も相当もめることが予想されます。決定されれば、その年の10月から適用開始となります。(☚ここポイント)
• また、今月(2023年5月)行われた政府と経済界、労働団体の代表者による「政労使」の会議において、岸田首相は以下の言及をしました。
「今年は1000円を達成することを含め、最低賃金審議会で明確な根拠のもと、しっかり議論いただきたい」
• つまり、昨年の全国平均値は「961円」なので、30円以上のアップが予想されています。
最低賃金法による賃上げだけするのか、あるいは賃上げに伴う事業投資の優遇補助を得るのか?
この「優遇補助」部分が、業務改善助成金です。
・業務改善助成金(厚生労働省)
骨子
生産性向上のための設備やソフトの導入
業務改善のためのコンサルティングの導入
人材育成等に係る企業研修の導入
→ 導入時に事業場内最低賃金を一定額引き上げる
支給対象
労働者数100人以下(1事業場で)+事業場最低賃金と地域最低賃金の差額が30円以内の労働者数
(反社会的勢力以外は業種の制約はありません)
コース区分 | 引き上げ額 | 引き上げる労働者数 | 助成上限額 | 助成率 |
30円コース | 30円以上 | 1人 | ||
2〜3人 | ||||